神様お願い


歌:田原俊彦
作詞:岩谷時子
作曲:すぎやまこういち


「小さい時、ぼくは童話を読んでもらいながら寝るのが好きでした。
アンデルセン、グリム、メーテルリンク、
そして、日本の古いお伽ばなし・・・・・・
みにくいあひるの子や、白鳥にされた王子やお姫様が、
みんな、ぼくの親しい友だちでした。
昼間、外を駈けまわっていた、わんぱくなぼくが、
夜はおとなしい子になる・・・
今思えばメルヘンの中にかくされている運命の酷さや、
救いようのない人生の悲しみが
幼な心をとらえていたのかも知れません。
一番好きなのは“マッチ売りの少女”の話でした。
雪のふる大晦日に、はだしで震えながら
マッチを一本ずつ燃やして手をあたためる貧しい子。
御馳走を食べている豊かな家があるというのに、
少女のマッチを買ってくれる人はいなかったのです。
ぼくはいつも、可哀そうな少女のためにそっと
お祈りをしたものです。」


神さま つめたい雪がふる
神さま この子にお恵みを
しあわせを 知らずに
召されて 行くの
神さま その手であたためて


「可哀そうな女の子は、やっぱり死んでしまいました。
そして、ぼくは毎晩、母の膝で泣きました。」



→戻る